野生に棲むオウムは本来どこに分布しているものなのか?
案外知らない人は多いと思います。実は東京のような繁華街でも野生のオウムを観察することができるのです。といっても本来はインドなどの熱帯地域に棲む鳥類なので、輸入された種が野生化してしまったという表記が正しいでしょう。
今回はそんな東京で見かける野生化してしまったオウムについて書かせてもらいます。
オウムとは
インコと名前の付くもので実はオウムの仲間であるといったことがあります。オウムとインコの違いは頭にある羽、鶏冠の有無です。
鶏冠があるものはその羽の大きさにかかわらずオウムに分類されます。インコにはこの鶏冠はありません。
また、色もインコはカラフルで多くの色を持つものが多いですが、オウムの場合、淡色である場合が多いです。
このように紛らわしいですがオウムとインコのにははっきりとした違いがあります。
野生化したオウムたち
元来の生息地である、熱帯地域から持ってこられたオウムたちは、飼い主のもとから何羽か抜け出し、野生化してしまいました。
現在からさかのぼること20年以上前、東京工業大学の方がオウムの生息数を調査しました。その時の記録では約500羽が確認されたそうです。
近年の記録では1200~1500羽に増加しているとされていますが、駆除や捕獲の甲斐もあり、それ以上の増加はしていないとされています。
しかし、それは東京内の話で、関東圏では神奈川、埼玉で目撃情報が確認されており、その生息地を拡大していることは確かなようです。
オウムによる被害
オウムが大量に繁殖しますと、そのけたたましい鳴き声で騒音被害となったり、旺盛な食欲と飛行による行動範囲の広さで作物や園芸品に食害をもたらすようになります。
日本ではありませんが1万羽ほどのオウムが町に住み着き、街路樹を丸裸にしてしまったということも報告されています。何事も増えすぎてはいけないのでしょう。
まとめ
本来日本にいない種類の鳥です。
熱帯の鳥ですが予想外の適応力で思わぬ事態を招くこともありますので、生き物を飼育する際は逃げられたり、野生に戻ったりしないようしっかりと面倒を見なければなりません。